【introduction】
PS発表当時,期待を集めて颯爽と売り切れになったネジコン.皆様,購入しましたでしょうか. このテキストはネジコンを買ったはいいが,こんなんじゃ肩がこるばかりで全然楽しくね〜といった人間約1名の記録です. やっと手に入れたネジコンを3日で売るのはくやしい,このインターフェースになれるのも面倒だ,壊しても構わない という人はこのテキストを読み進んでください. もはや,ハンドル型のコントローラも多数発売されているので,こんな苦労はしない方がいいと思いますが.
おそらく初めてネジコンを使った時,想像したより使えなかったコトと思います. 正直なところ,ネジコンのインターフェイスと利用方法とキーバインドは困ったちゃんです. 右利きの人間がスティックを利き手で使えない世情を踏襲したかのごときネジコンをレーシングゲーム専用に改造します. あなたが私と同じくラジコンカーで遊んだ人であれば,きっと,もう少し楽しくリッジを遊べるようになるでしょう. その時初めて「改造」は「改良」になります.
このテキストはネジコンを左半分を握るように持ち,ガングリップ&ホイールの感覚で操作するコントローラへと 改造するノウハウを伝えるべく書かれています.
プラスチックケースのスクラッチができ,パターンカットができ,プリントの細線への半田付けができる人なら, 少々の苦労で改造できます.必要な工具は以下の通りです.
・ハンダゴテ
・ハンダ
・ドライバー(+)
・カッター
・Pカッター(できればホットカッター,最悪コテで溶かす…)
できる限りパーツの購入なしに工作で解決するようにしていますが,下記の部品が必要です.
・ネジコン
・スイッチ 2個
(クリックのなるタイプがよいと思います)
・ホイールとタイヤ 1組
(タミヤのラジコンセリカの純正を推奨.OZのディッシュのやつです)
・ワイヤー少々
・ネジ少々
【concept】
【operating】
- Lボタン(ボリューム)と Iボタン(ボリューム)を入れ換える.
デフォルトの KEY CONFIGで Lボタンは NOP.Iボタンはアクセルです.ネジコンの左の半分を握って持ち, Lボタンをトリガーのように用いてアクセルとして利用します.改造後,Iボタンは使わなくなります.
- 十字キーの上と下に別のスイッチを設定する.
シフトアップとシフトダウンのスイッチはステアリングホイールに設けてF1などのセミATのような操作環境にします.
- STARTのボタンをはずす.
ネジコンの左半分を握った時に STARTが押されてしまうのを防ぐ処置が必要です.回りにO字型のプラ板をはるとベスト.
- 左半分から出ている本体へのケーブルの位置をホイール側に移動する.
移動しないと握りの人差し指の邪魔になります.
- 回転部にホイールを取り付ける.
回転部は薄いナイロン樹脂のテーブルですので,そのままではとてもねじることはできません. 握れるようにホイールを取り付けます.
- ホイールにシフトスイッチを取り付ける.
ホイールに穴をあけてスイッチを埋め込んでしまいます. ステアリングホイールから手の移動をすることなく指先の力加減だけで押せるようにできます.
- ネジコンの右半分は左半分の裏面に取り付ける.
この改造を行うとネジコンの右半分は邪魔物にすぎません.握りの邪魔にならない位置に取り付けるか, 接続を延長してセパレートにしてしまうのが良いでしょう. ブレーキを使いたい人は右半分を左半分の裏面にうまく取り付けるか, 別途スイッチを設けるかしないと利用できなくなります.
読みながら作業しても,トラブらないように書いたつもりですが,先に一読しておくことをお勧めします. 改造部分の絶縁と,線の寸断と,ボリュームの調整の狂い,熱による回路の破壊には随時気をつけてください.
【warning】
- 左半分の裏面を開きます.
回転部へと続くケーブルのコネクタ(オレンジ色)をはずします. どちら側に[赤い線]がつながっていたかだけ覚えて,コネクタから線を全部はずします.
- 右半分を開きます.
カバーを表裏とも完全に取ってしまって,左半分と分離します. A)ではずしたケーブルをコネクタに戻します. コネクタに入れる線の順番は右半分のプリントの同様の箇所と同じ順番です. [赤線]と,[赤線]から一本挟んだ[三本目]の線はコネクタに戻さないでください.(Iボタンのボリュームの線なのです). 元通りに組み立てます.(暇な人は Rボタンのストロークに詰め物をしてショートストロークにしておくのも良いでしょう)
- 左半分の表も開き,プリントだけを取り出します.
- プリントの表側で Lボタンのボリュームの 回転部に向かって[右]と[真ん中]から回転軸の方へ伸びるパターンをカットします. 込み入った箇所の細い線ですので慎重に作業してください. カットした[右]の端子から,コネクタの裏の[赤線]の入っていた端子に結線します. カットした[真ん中]の端子から,コネクタの裏の[赤線]から一本挟んだ[三本目]の端子に結線します. (これで Lが Iに接続されました)
- プリントの裏側で,カットした[真ん中]の線は R1に向かっていますので,R1の直前にワイヤーを付けます. (後に右半分のコネクタに戻さなかった[三本目]と結線します)
- 同様にカットした[右]の線についてもワイヤーを付けます. これはかなり大回りしているので,追いかけて付けやすい所を見つけてください. 私は十字キーの左下あたりにつけました. (後に右半分のコネクタに戻さなかった[赤線]と結線します)
- 左半分のプリントにて,十字キーの上下にワイヤーを取り付けます.
十字キーの上と下,それぞれ二本づつ線を取り付けて回転軸の中を通しておきます.(後にシフトスイッチを付けます)
- 回転部にホイールを取り付けます.
私の使ったセリカのホイールでは 5つの穴がありますので 4つ使って固定しました. 場所を決めてハンダゴテでほんの少し溶かして食いつきやすくしてからねじこみました. あまり深くネジを入れると回転部の内部と干渉して回らなくなりますので, 固定できる程度であまり深くネジをいれないでください.なお,このホイールでは中の板までが深い方を表にします.
- ホイールとタイヤに穴をあけてホイールの内側からスイッチを入れます.
D)で取り付けたワイヤーを回転部とホイールの軸を通し,スイッチを取り付けます. スイッチ用の穴をホイールとタイヤにあけて固定します. 自分の握るネジコンの角度と,その時の指の位置にあわせて穴をあけて取り付けます. シフトはステアリングの右が UP,左が DOWNが一般的でしょう. (十字キーでは上がシフトダウンなので逆に結線しないように注意してください)
- STARTのプラスチックのボタンをはずします.
さらに,左半分の表カバーの STARTの穴の周りに,数ミリ程度の厚さのO字型のプラ板をはると確実です.
- 左半分の表カバーで本体へのケーブルのでる位置を変更します.
本来の箇所と回転部の間の斜めの部分に辛うじて余裕がありますので,そこに溝を掘ってしまいます.
- 左半分の裏カバーでコネクタを通すための穴をあけます.
固定方法により好きな位置にあけますが, コネクタを取り付ける作業のため,大きめにする必要があります. 私は左半分の裏に右半分を取り付ける都合から,コネクタの見える位置に大きく穴を開けました.
- アクセルのトリガーとなる Lボタンは結構長いパーツであり, 人によっては握りの支障になったり,中指だけで操作したいなどと思うことでしょう.
そのような場合には Lボタンを削っておけば対処できます.私は軸側 2cmほどをカットして中指で操作しています. 人差し指だけで操作したい場合は逆です.
- 組み立てと結線とコネクタを差し込んで完了です.
右半分の固定方法にもよりますが,あとは組み立てるだけです.
- 左半分の Lボタンを取り付け,カバーを取り付ける.
- 右半分で遊んでいる[赤線]と[三本目]を C)2),C)3)の線と結線します.
- コネクタを差し込みます.
- 右半分を固定します. (迂闊な取り付けを行うとグリップが太くなる事になり,手が疲れるようになりますので慎重に決めましょう)
- 動くか動かないか確かめます.
動かなかったら急いでプレステのパワーを落とし,結線の間違いがないか, ハンダ付けかパターンカットが失敗していないか確認してください.それでダメなら御愁傷様です.
改造は各自の責任で行ってください. このテキストの内容は記憶に頼って書いたものでもあり,間違いがあるかもしれませんし,まったくの無保証です. 作業中の事故により怪我を負っても,改造によってネジコンやPSが動作しなくなっても筆者は一切の責を負いません.
[赤線]や[R1]などがバージョンにより変更されている可能性があります. なるべく自分で確かめてから,改造を実施してください. このテキストは筆者が改造する際に得た情報をまとめただけであり, (株)ナムコに問い合わせたり迷惑をかけないでください.
筆者への苦情と問い合わせはお断りします.
【postscript】
もっと簡単にできるかも知れません.(本当は線の入れ換えは少なくてすみます←GNDだから共通).
このドキュメントを参照して改造できた方,数人いらっしゃるそうです.
ステアリングの回転に歯止めがかからないので,無駄に回してしまうのはどうしようもありませんし, ニュートラルに返すバネも強すぎますよね….いろいろと不満は残りますが,純正状態の指に力をいれたまま 手首をねじるという行為からは解放されると思います.
ステアリングホイールの向きの関係上,左半分を持つ手は水平に近くなるわけですが,右半分を固定した方法によっては それが邪魔になり手のすわりが悪くなります.これは使ってみないとわからないので, 右半分を固定する前にテーピングで仮固定などして試用し,慎重に位置決めした方が良いです.
自分のネジコンは,左半分の十字キーを左手の手のひらに隠れるようににぎって,中指とくすり指でアクセル, 親指でブレーキを使います.右半分をグリップにし,人指し指でアクセル,親指でブレーキとしても使えはしますし, 一応,それでもにぎりやすく加工はしてありますが,元々から想定していなかったのでアクセルのトリガー位置はツライです. (ブレーキだけを考えて右半分の固定位置を決めたので).最初から想定して固定位置を調整すれば両用にできるのですが.
この改造中に仮結線の状態のネジコンでショートさせ,本体を故障させました(笑). そのようなリスクがあることをお忘れなく.
後にサターンにマルコンモードでネジコンを接続するアダプタを購入し,接続しましたが,マルコンではシフト操作に 6ボタンを使用せざるを得ないため,ネジコンを更に改造し,Rをハンドルに設けた下のスイッチで Bを上のスイッチで 操作できるように切り替えスイッチを取り付けました.その際にようやくテスターを買って GNDを確かめて線を減らしました.
![]() |
※カーソルをおいてみてください.解説がステータスバーに表示されます.
リンクしてるようにみせかけて,リンクじゃありませんのでクリックしないでください. |